坪内さんの俳句

 仕事が最高潮(?)で疲れたマダムと化しております。
 こうくたびれていると、固い話題について書く気力はゼロになりますので、今回もまた、坪内さんの俳句について書いてしまいます。今、私の息抜きは俳句関連本をぺらぺらめくることと、着物関連本に載っている着物を眺めて、これ素敵〜と目の保養をすることになっているもので。なお、着物関連の書籍については、後日、書きたいと思います。

 俳句苦手の私ですが、坪内さんの俳句はなんだか、私のツボにぴたりとフィット、うーん、これははまりそうな予感です。生まれて初めて句集なるものを読んでみたいと思ってしまったほどです。

 坪内さんの俳句に出会ったのは、小林恭二さんの『俳句という遊び』という本を通してでした。

俳句という遊び―句会の空間 (岩波新書)

俳句という遊び―句会の空間 (岩波新書)

 前回書いた坪内さんの俳句はこの本に載せられていたものです。しかし、この本にあるだけでは私は読み足りず、もっと坪内さんの俳句を読みたいなあと思い、ちょっと区立図書館に出かけてみました。そこで見つけたのが、『現代の俳人101』。

 

現代の俳人101

現代の俳人101

 この本に載っている俳句も、私にとり、量的にいえば全然足りないのですが、しかし、小林さんの本に載っていない句もいくつも載っていたのでよしとしましょう。で、その中で、気に入った句を少しばかり。

 

 春の風ルンルンけんけんあんぽんたん

 がんばるわなんて言うなよ草の花

 ゆびきりの指が落ちてる春の空
 たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ

 中でも、「たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ」は衝撃!三日間、頭の中でこれがぐるぐる回り、ずっとこの句を唱えてました。
 いや、何がどう衝撃かと問い詰められると困るんですけど。

 坪内さんの俳句が好きなのも、この方の俳句が、日常から距離を置いていて、機知を重んじ、飄々とした雰囲気を漂わせているからかもしれません。坪内さんの句集を読んでみたら、また、違った感想になるかも。

 「帰るにはそこ晩秋の大きな木」(坪内稔典

はるる