現代短歌はすごい
今、私が○○準備からの逃避(?)行為としてはまっているのは、短歌です。詠む方ではなく、読む方に。かつての私は和歌は読むけど短歌は食わず嫌いで敬遠していたのですが、ひょんなことから『短歌パラダイス』とい現代最高の歌人たちの歌合せのドキュメンタリーを読み、完全に目からウロコ。前衛短歌運動を潜り抜けた現代短歌はすごかった!こんなに面白いものだったなんてえええ!!とすっかり入れ込んでいるところ。(そんな時間とエネルギーがあるなら、それを勉強に回せ!という声が聞こえているような気がしますが、とりあえず無視。)
- 作者: 小林恭二
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1997/04/21
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何がどう面白いのか?例えば、天才と呼ばれている私たちとほぼ同年齢の穂村弘の代表作のひとつはこれです。
いかがです?私はこの短歌を読んで、すごく衝撃を受け、三日間この歌が頭の中を回り続けていました。どういう衝撃かと問われると、上手く(まだ)説明できないのですが、どうですか?
ちなみにこの人には「ハーブティーにハーブ煮えつつ春の夜の嘘つきはどらえもんのはじまり」という歌もあります。彼の自選30首の中に入っている歌です。
前衛短歌の祖の一人である塚本邦雄の歌からも、衝撃を受けました。
「日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係も」塚本邦雄
「革命歌作詞家に凭りかかられてすこしずつ液化していくピアノ」塚本邦雄
「しかもなお雨、ひとらみな十字架をうつしづかなる釘音きけり」塚本邦雄
短歌にこんなことが出来るのだ!という衝撃という点では、萩原裕幸です。
「▼▼雨カ▼▼コレ▼▼▼何ダコレ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼BOMB!」萩原裕幸
「しぇるたーハドコニアルンダ何ダッテ販売禁止?▼▼▼▼▼BOMB!」萩原裕幸
短歌は普通、縦書きなので、この▼がちょうど爆弾が降っているように並ぶのです。これを最初に読んだときのショックといったら!
はるる