かけがえのない宝

 昨日、なりゆきで録画してあった『ローザ・パークス物語』(実話のドラマ化)を観ました。かえっていい気分転換になってよかったみたいです。今日は涼しいということもあり、昨日よりずっと体調が回復しました。

 さて、このドラマの最初のほうで、感銘を受けたローザの言葉。

 「私が持っている人間の尊厳は、私が捨てない限り、誰にも奪うことはできません。」

 この発言をするのは、ローザが小学生のときですが、これはおじいちゃんが私に教えてくれたことだと彼女は言葉を続けます。

 子供のとき、このように育てられた子供は幸いだ。この子はかけがえのない宝を大人から受け取っている。
 この場面を見ながら、つくづく私はそう感じていました。
 子供のとき、しっかりとした自信を持つように育ったかどうかはその後の人生を大きく左右する、健やかな自信があるということは人生に磐石の土台を据えたということだ、と私は自分の育てられ方から痛感しているので、こういうところで反応してしまいます。
 私は土台がずぶずぶで、底なしの泥沼でもがいていた期間がとても長く、今でもその後遺症から完全に抜け出せているわけではありません。自信がないということがどれほどのハンデか、自然に子供のときから自信を身につけて、自分が自信を持っているということを意識すらしない人びとには想像もできないでしょう。
 ローザのこの言葉を聴いた教師は、教室の子供たちにこう言います。
 「この教室で教わった全ての知識を忘れてもかまわない。でも、このローザの言葉は覚えておきなさい。」
 
 私は覚えているだけではなく、それを生きたいと思います。子供たちにもしっかりとこれを身につけて一生の土台をゆるぎないものにして欲しいと願います。こういう静かな自信こそが、今の日本に必要なのだと思う。ローザが語ったことは、自分だけではなく他人をも生かすものだから。
 
はるる

追記:なぜか、ローザ・パークスをローズ・パークスと書いてました。アップ下後、東京行きの新幹線の中で気づき、一人焦ってました。失礼。