さらにその後

 はるる@名古屋です。

 先週末、池袋に行く用事があったので、ジュンク堂とリブロに寄りまして、オウム関連本として、『A』『A2』『約束された場所で』を買い、『A』を一気読みしました。

 映画もすばらしかったですが、本もお勧めです。絶対これも読みましょう!(今、頭が疲れているので、あまりちゃんと書けない状態なので、これで許して。)

 

「A」 マスコミが報道しなかったオウムの素顔 (角川文庫)

「A」 マスコミが報道しなかったオウムの素顔 (角川文庫)

 さらに『A2』に目を通して、右翼の人たちが一番まともな意見を話されているのに驚いてしまいました。
 その驚きを通して、私は右翼の人々に対して激しい偏見を持っているんだなあと自覚したしだい。
 全く話をしたこともないのに、右翼=暴力的で怖い、話が通じないと頭からひたすら避けている私の態度と、オウム=暴力的で怖い、話が通じないから私の住んでいるところから出て行って欲しいという地元住民の態度と、根本においてどこが違うのか。

 なんだか、『A』『A2』によって、自分の今まで信じて立っていた基盤がぐらついているような…。
 

A2

A2

 なので、今読んでみたい本は『言論統制列島』だったりします。
 右翼の鈴木邦夫さんにも以前から関心がありましたし。この方についての文章はいくつか読んできたのに、ご当人の著作は読んだことがないので、これをとっかかりにしようかな、と。

 村上春樹さんのは昔図書館で借りて『アンダーグラウンド』と併せて読んだことがありますが、今回『A』を見て、どうしても再読したくなって、文庫を買いました。
 まだ読み返していませんが、毎週のように新幹線に乗る生活ですので、そのうち移動のお供になることでしょう。
 

約束された場所で (underground2)

約束された場所で (underground2)

 まるっきり話題が変わりますけど、池袋に出かけた際、書店にも行ったんですが、ちょっと西武にも寄りまして、ひさーしぶりにヨウジ・ヤマモトのお洋服を見てきました。(美術館に行くようなものですね(^_^;)。
 で、ヨウジ・ヤマモト・プリュス・ノアールのスーツに一目惚れ!
 おおおっ!としばらく足がとまって見とれてしまいましたよ。買えるわけもないので、ひたすら見つめていただけですが、客のふりして試着してみたいと一瞬思っちゃった。試着して後に引けなくなったらコワイので(とはいえ、ゼロが確実に一つ多いのは火を見るより明らかで、無い袖は触れず、後に引けなくなるもないのだが)、えいやっと理性を取り戻してそそくさとその場を離れました。

 なんで、わざわざそんな洋服売り場に足を運んだかと申しますと、それは高橋直子の『お洋服のちから』を図書館で借りて読んでしまったからです。
 

お洋服のちから

お洋服のちから

 この本の最初の二つの話、特に離婚を申し渡されて以来、拒食症、対人恐怖症から買い物依存症一歩手前までいった高橋さんが、イギリスで洋服を買うという行為を通して立ち直るきっかけを得る二つ目の話が妙に心に響き、何度も読み返してしまいました。 
 この人は本当に洋服が好きだし、着るという行為を心から愛しているんだなあと、そのことに感銘を受けてしまったんだと自己分析。
 大好きなデザイナーの服を純粋に心から喜んで着るという行為は美しいなとすら感じてしまいました。
 なんか余計なものがないんですよね。見栄とか見せびらかしとか自己表現がどうのとか、そういう「着る」と密接に関係してしまっている要素が、高橋さんにはあまり感じられない。
 なので、そういう着る喜びが伝わってくる文章を読んで、久し振りに好きだったデザイナーの服を見物に行くべ、と西武に寄ったのでありました。

 ま、着る喜びもお金がないとできないという部分がありますけどね。
 高橋さんも離婚前、住宅購入資金としてだんなさんとせっせと貯めていた貯金があったからという事情があるにせよ、シャネルのスーツを衝動買いできてしまうわけですから。

 でも、お金がなくても好きな服を着ることはできるわけだから、着る喜びをいつも見つけたいものです。そして、出会った服を一つ一つ心を込めて愛しながら着ていきたいなー。

 あ、そうそう高橋さんの『お洋服はうれしい』も大昔に読んで面白かった記憶があります。今は文庫で出ているみたいです。
 

お洋服はうれしい (朝日文庫)

お洋服はうれしい (朝日文庫)

 『A』から始まって最後はなんだか洋服の話と竜頭蛇尾になった観がありますが、本日はこれにて。

はるる