ありゃ、もう12月。
Chorolynさんのブログでお見かけしたベネディクト16世聖下の雄姿(?)↓。
http://d.hatena.ne.jp/chorolyn/20061127/1164660847
このお姿に、ゲームの最後に登場するという(ゲームをしたことないのでよく分からない)最強の悪役ボスキャラを連想してしまう私って…。
でも、この教皇さまの目がすごく強い悪役って感じがするんですー。
すみません〜!(って誰に謝っているのか。)
「身長の2倍日記」
“Supermodels”,“A tale of two cities”,“The Wave”を読了。
*SUPERMODELS PGRN2 (Penguin Readers (Graded Readers))
- 作者: Paul Shipton,Vicky Shipton
- 出版社/メーカー: Longman
- 発売日: 2001/02/19
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A Tale of Two Cities (Bookworms Series)
- 作者: Charles Dickens
- 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr
- 発売日: 2000/11/01
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*WAVE PGRN2 (Penguin Readers (Graded Readers))
- 作者: Morton Rhue
- 出版社/メーカー: Longman
- 発売日: 1999/11/01
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『二都物語』、最後に近づくにつれ、えっ、まさか、まさかこの身代わりになった人、死んでしまうの?まさか、まさか、まさか、逃げるよね、逃亡させてもらえるよねと、どきどきしながら読んだのですが、そんな私の心配をよそに最後に本当にギロチン台の上で死んでいったので、愕然としてしまいました。(『二都物語』を読んだことのない人には何のことやらさっぱり分らないですね、すみません。)
「友のために命を捨てること、これ以上大きな愛はない」を文字通り実行した、すごい話でした。
どんな話かという予備知識ゼロで読んだので、本当に衝撃を受けました。600語リライト版だけど(^_^;)。
オリジナルを読んだら、すごく感動するんじゃないかなあ。
The Waveは、前から一度読みたいと思っていたもの。
やはり600語レベルのretold版でしたから、大筋が分るだけですが、それでも読んでよかったと思いました。
この本は、1960年代のカリフォルニアの学校でナチスについて教えていた歴史教師が、なぜドイツ人はナチスに抵抗しなかったのかを生徒に教えようとしてある実験を行ったところ、教師の思惑を超えて事態が異様な方向に進んでいった、という実話です。
実験というのは、歴史クラスの生徒たちに君たちはthe waveという名のチームの一員だよと言い、“We are all in the same team”と“Winners need discipline”という二つのスローガンを与え、waveのメンバー独特の挨拶を教える、というものでした。
それが、どんどん生徒の間でエスカレートし、waveに入らない者を圧迫し、waveに入るか否かで恋人や親友同士が反目し合い、学園新聞にwave批判を書いた生徒に批判を書かないように圧力をかけ…とナチスのようになってしまったという、人間心理を理解するのには最適の一冊って感じのノンフィクション。
これは昔翻訳が出たので、それを読んでみるつもりです。図書館で見つけたので。
- 作者: モートンルー,Morton Rhue,小柴一
- 出版社/メーカー: 新樹社
- 発売日: 1995/06
- メディア: 単行本
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それと、『二都物語』を読んだからというわけでもないのですが、前から気になっていた『死刑執行人サンソン』も読みました。
死刑執行人サンソン ―国王ルイ十六世の首を刎ねた男 (集英社新書)
- 作者: 安達正勝
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2003/12/17
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フランス革命期にギロチンでルイ16世やマリー・アントワネットを含む大勢の人を心ならずも処刑するはめになった死刑執行人の家系であるサンソン家四代目のシャルル・アンリ・サンソン。
ギロチンで首を切られる方もたまらないが、切るほうもたまらないのだということがよーく分りました。
圧巻は、ある日ハプニングから普通の若者が処刑の助っ人を買って出ることになった話。
若者は、ギロチンの刃を落として死刑囚の首を切り落とし、其の後、首を持ち上げて群集に見せようとします。
次の瞬間、若者は後ろに倒れ、皆が駆け寄ると、既に彼は死んでいました。人を死刑にするという極限の緊張に耐え切れず、脳卒中をおこしたのでした…。
死刑執行人は普通の人間には耐えられないような重荷を負って職務を遂行していたというすさまじい話。
革命期に多くの人々の首を切ったサンソンは、非常に強い死刑廃止論の思想を抱く人物となりました。
彼はルイ16世を敬愛しており、その愛する国王の首を自ら切らねばならなかったという極限の体験もしています。
よく神経がもったと思います。よほど強靭な人だったんでしょうね。
実のところ、この本を読んだ真の動機は『ベルサイユのばら』でコケにされているルイ16世が、実は名君だったことが書かれていたからです。
ルイ16世びいきの私としては見逃せないではないですか!
ルイ16世にはたしかに優柔不断なところがあったが、彼ほど善意の国王も少ない。また、一般に流布しているイメージとは違って、すぐれた頭脳の持ち主でもあり、同じ時期のヨーロッパの国王皇帝の仲でもっとも教養あふれる君主だった。地理、精密科学、歴史に通じ、外国語も数ヶ国語話すことができた。平安の世が続いていれば、啓蒙主義の時代にふさわしい進歩主義的な善政を布いた国王として歴史に名を残すことになっていたことだろう。(73p)
うふふふ…。そうでしょう、そうでしょう、とルイ16世をひいきする私は嬉しさで思わず笑みがこぼれるのでありました。
あの有名な、革命の初日に「何もなし」と書いたという、しばしばルイ16世がいかに能天気で愚鈍だったかの証拠のごとく使われる国王の『日記』についても、ちゃんとこう書いてありますぞ。
本当は、「なにもなし」という言葉は「今日は猟でなにも獲物がなかった」という意味で書き込まれたに過ぎない。
…そしてまた、ルイ16世が「なにもなし」と書いたのは、事件を知る前のことだった。(86p)
ベルばらのおかげで、ルイ16世=お馬鹿という図式はなかなか打ち壊せないだろうけれど、なんとかしてルイ16世像が好転して欲しいです。
お馬鹿だったのはマリー・アントワネットのほうなのに、なんで人気があるのか不思議。
はるる