ダーウィンの悪夢にうなされて
ささいなことのようであるけれど、自分の生き方の根本にもつながること(おおげさ?)に対して、ああ、判断を間違えたなあとしみじみと感じることがあり、ちょっとへこみ気味。
砂漠の教父の教えをもう一度ひもとくべき時なのかな。四旬節だし。
- 作者: ヘンリ・J.M.ナウエン,野村祐之
- 出版社/メーカー: 教文館
- 発売日: 2003/12
- メディア: 単行本
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『ダーウィンの悪夢』を観て、『グローバル化と奈落の夢』に手を出す。仕事が山積みなので、今こういうものを読んでいる場合ではないんですけど…。
- 作者: 西谷修
- 出版社/メーカー: せりか書房
- 発売日: 2006/08
- メディア: 単行本
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わたしの選ぶ断食とはこれではないか。
悪による束縛を絶ち、軛(くびき)の結び目をほどいて
虐げられた人を解放し、軛をことごとく折ること。
更に、飢えた人にあなたのパンを裂き与え
さまよう貧しい人を家に招き入れ
裸の人に会えば衣を着せかけ
同胞に助けを惜しまないこと。(イザヤ書58章6〜7節)
『ダーウィンの悪夢』の内容に、私の頭の中でこのイザヤの預言がかぶさっています。
映画は監督がしゃしゃり出るようなこともなく、静かに事実を見せていくというドキュメンタリーの傑作でしたが、中でもストリートチルドレンたちの顔と、途中で殺されてしまう売春婦のエルザの歌声が忘れられません。
そして、キリスト教の牧師の言葉や映画を使った宣教が、あの状況の中でグロテスクであったことも。
注)ここからは愚痴ですので、嫌な方は飛ばして下さい。
こうして、私の中に知識ばかりが蓄えられていく。
地球の温暖化について。
グリーバリゼーションの負の側面について。
私に何が出来るのか?
そもそも、何かが出来るのではないかと思うことが思い上がりなのか?
社会の経済システムというのは必ず、踏みにじられる者、貧しくさせられる者を生むものなのだろうか?
日常生活の中で普通に提供されている物を深く考えることなく消費していることが、もう罪になっているような現代世界。生きていくというのはそういうことだと言ってしまえば簡単なんだけど。
グローバリゼーションの中で踏みにじられ方のむごさ、システムが生み出す負の酷薄さを知る毎に、踏みにじられる側にはなりたくないと思ってしまう。それがますます踏みにじる側、強者の立場に必死でしがみつく姿勢に結びつくような気がする
日本が他国から搾取される国になって欲しくない。
それがどれほど恐ろしいことか、さんざんアフリカやアジアやラテンアメリカの諸国が見せてくれた。
アメリカの属国になってでも現在の日本が持っている強者の立場を維持したい。
今、日本政府がやっている政策の根底には、転落への恐怖があるような気がします。
弱者になったらオシマイ。
格差社会になりつつあるという日本社会で、強い側になっている人々が更にこの仕組みを強化したいと動くのも、無意識にその恐怖があるのではないかな。
気持ちは分らないでもない。賛成は全然しないけど。
そして、私の中にもこの転落への恐怖がある。否定したいけれど、確実にある。
それは要するに、自分は強い側にいると思っているってこと。失うものがたくさんあると思っているということだ。
「貧しくされた人々と共に」とかなんとかお綺麗ごとをほざくけどね。
それが、一番自分に対してやりきれないところかも。
というところで、愚痴は終わり。
突然ですが、ここで「身長の2倍日記」です。
えーと、ここのところ仕事で英語の文書を延々と読み続けているので、英語を読むという行為は続いているのですが、本という形ではないので、ご報告できません。
あ、The Early Churchを読んでいるんだった。
The Early Church: The Story of Emergent Christianity, Revised Edition (Hist of the Church)
- 作者: Henry Chadwick
- 出版社/メーカー: Penguin Books
- 発売日: 1993/06/01
- メディア: ペーパーバック
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これと並行して今、集中的に読んでいるのは韓国の現代史、特に韓国の民主化闘争関連の書籍、論文類。
韓国のキリスト教会がいかにこの運動に関係したか、詳しくは知らなかったので、へーほーと軽い興奮を感じつつ読んでおります。
読めば、日本の教会について振り返ってしまいます。
戦後日本の教会についても、もっと調べて考えて見なければ。
久し振りに韓国語の本やら文書を読み、もともと大したことのなかった我が韓国語がますます錆付いているのに、がっくりしてます。とほほ。
韓国語、気合を入れ直して頑張らねば。
「身長の二倍日記 韓国語編」を始めるべき?
はるる