スローフードふたたび

 島村菜津さんの『スローフードな日本!』を読了。

 

スローフードな日本!

スローフードな日本!

 
 以前、同氏の『スローフードな人生!』を読んで、影響を受けた私は、日本編が出ているのに気がついて図書館で借りて冬休み中、これを名古屋から大阪、神戸、東京と持ち歩きつつ読みました。堀江敏幸の二冊と並んで持ち歩いていたわけ。
(『スローフードな人生!』についての記事はこれ⇒スローでいこう(その2) - はるるの勝手に独り言

 日本の農業政策や食料事情について、絶望と希望両方を感じた読書となりました。

 前から言われ続けている食料自給率の異様な低さや、単一化、大型化を推し進めるという農業政策の失敗、アメリカの食料政策にまんまとやられた食生活の大変革(これも1960年代なのですね、60年代について、気合を入れて勉強せねば)、本物の食べ物のふりをした「食べ物もどき」の氾濫など、絶望的なこともいろいろありますが、各地で頑張っている農家、酪農家の方々やから豆腐屋さんや行政の方などがいろいろと紹介されていて、希望もたくさん感じました。

 この希望を大きく育てていくのは消費者と呼ばれる立場にいる私たちの責任なんだということを肝に銘じた次第。

 それにしても無知は怖いもので、私はこの本を読むまで乳化剤が界面活性剤のこととは知りませんでした。(恥ずかしいので、ここは小声で言いますが、枝豆が大豆だということも知りませんでした。物知らず過ぎ。)

 
 『スローフードな日本!』で展開されていた島村さんの主張の一端を以下のインタビューによって垣間見ることが出来ると思うので、ご紹介しておきます。

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/interview/25/

 http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/interview/28/

 
 この方、『エクソシストとの対話』なんて本も書いていらして、これもいずれ読んでみたい本の一つです。

 

エクソシストとの対話

エクソシストとの対話

はるる