アレクセイと泉
やっとDVDで『アレクセイと泉』を観た。
- 出版社/メーカー: パイオニアLDC
- 発売日: 2003/08/22
- メディア: DVD
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今は、「ナージャの村」とセットでDVDが再販されている模様。
本橋成一ツインパック 「ナージャの村」「アレクセイと泉」 チェルノブイリ?人間と大地の記録? [DVD]
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2011/08/27
- メディア: DVD
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映画の説明は、以下で。
http://movies.polepoletimes.jp/alexei/
詩情豊かなと言いたくなる、静かで美しい村の生活。
ロシア正教の司祭が来て、泉を聖別したり、水を汲んだバケツに十字架を浮かべ、その水を聖水として家中に掛けて回ったりする部分は、個人的に大変興味深く観ました。
水道がないから、こんこんと湧き出る泉から水を汲んで家まで運ばねばならない。
一回につき、天秤の両端に下げた二つのバケツ合わせて30キロの水を運ぶ。それを一日に何度も繰り返す。
大半が自給自足で賄われ、人々は森から木を切り、丸太を斧で整え、泉の隣の洗濯場の木枠を組上げ、飼っているがちょう(かな?)や鶏を絞めて食べる。
近くの村に異動する際には、馬車に乗る。
生まれた時からこんな風に生活していないと、この生活は無理…。
それでも、観ている間中、心が満たされ、自分の中が浄化されていくような映像が続きます。
しかし、ここはチェルノブイリの事故の際に降った雨のせいで、放射能汚染がひどい、地図からは抹消されてしまった村。
電気すらきていない、原発とは一切関係なく生活が営まれていたこの村が、見えない放射能に包まれ、55人の老人とたった一人の若者、アレクセイ以外の住人は皆、去っているという現実。
こんなに美しいところなのに。見えない恐怖がうっすらとかぶさっているのかと思うと、何とも言えない。
このドキュメンタリーが撮影されてから既に12年。
御老人の多くはもうこの世におられないことでしょう。アレクセイは今、どうしているのでしょうか。
- 作者: 本橋成一
- 出版社/メーカー: アリス館
- 発売日: 2004/04
- メディア: 単行本
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監督さんは本来は写真家なので、写真集が出ているのですね、知らなかったです。
- 作者: 本橋成一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2002/01
- メディア: 大型本
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はるる