猛暑の夏にいきなりリービ英雄にはまる
ご無沙汰してます〜。
大雨の被害の大きさに衝撃をうけております、はるるです。
我が故郷、愛媛を含む西日本各地でたくさんの方々が亡くなられ、本当に心が痛みます。
と言いつつ、ボランティアにいくでもなく、義援金に協力する程度のことしかやってませんが…。
大雨の後が、この暑さ。本当に被害地はどうなることかと案じられますが、そんなこといいながら、この一か月ほどはまった作家について書こうとしているワタクシであります。
リービ英雄については、アメリカ人で日本語で小説を書く人だ、という知識はありましたが、これまでさしたる関心は持っていませんでした。
ふと彼を読もうという気が動いたのは、今思えば、温又柔の『台湾生まれ 日本語育ち』を読んだことだったようです。
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といっても、その時は、温又柔の法政大での恩師がリービ英雄という知識があったわけではなく、多言語使用とか、別の言語の中で生まれた後に違う言語を使って生きるようになったということに、興味が動いたということなんだろうと思いますね。
で、そういうことに猛烈な好奇心が湧いたところでたまたま図書館で見つけたのが、リービ英雄の『越境の声』でした。
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なんだかこの本にガーンと衝撃を受けて、それから突如として憑りつかれたように彼の本をひたすら図書館で借りて読みました。
『日本語を書く部屋』、『新宿の万葉集』、『仮の水』、『国民のうた』、『我的中国』、『延安』、『我的日本語』、『千々にくだけて』、『最後の国境への旅』、
そして『天安門』。
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ついでに昔読んだけど、その時はその背景がよく分からなかった『英語でよむ万葉集』まで再読してしまいました。(そして、そこに書かれていることが、分かったという思いがしました。)
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9・11を扱った『千々にくだけて』(大佛次郎賞受賞)は本当にすごくて、なるほど文学とはこういうことがやれるんだと唸りました。そういう思いを持ったのは、初めてだったかも。
また、英語が母語だった人が、日本語で現代の中国を書くというのが、とにかくすごくて、これが中国なのかと圧倒される思いで、中国絡みの一連の小説を読みました。
わけても、個人的にこれはものすごく大事なことが書かれているのに、それを私はきちんと受け取れ切れていないという思いで、何度も読んだのが『天安門』に収められている中編の「ヘンリーたけしレウィツキーの夏の紀行」。
まだ、きちんと言語化できません…。
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というわけで、ものすごい勢いでリービ英雄の本を読みまくり、ただいま、ちょっと一息入れてます。
彼のデビュー作の『星条旗の聞こえない部屋』は読んでおきたいし(なんで、あんなにこの人は日本人になりたかったのか)、彼の魂の原点である台湾について書いた『模範郷』はやっぱり読みたい。
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あとは、『日本語の勝利』も読んでみたい。
あ、『大陸へ』もね。
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というわけで、仕事の合間にもう少しリービ英雄を読む旅は続きそうです。
ちなみに、リービ英雄から派生して姜尚中の『それぞれの韓国そして朝鮮』も読んじゃったし(この対談集の中で、リービ英雄が対談相手になっているから)、リービ英雄と一緒に台湾を旅した温又柔(『模範郷』はそこから生まれた本みたいです)からの連想で、『タイワニーズ』も読みました(『タイワニーズ』良いです。お勧め)。
派生読書、ですね。
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で、派生ついでに、こうなったら、かつて読んだけど結局何もわかっていなかった『エクソフォニ―』を再読すべきか、と考えているところです。
今ならもう少し、この本からきちんと何かを受け取れるかも。
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はるる