テキスト求めて三千里

 あの猛暑が嘘のように過ぎ去り、やっと人間らしく生きていられる季節が嬉しいはるるでございます。

 光の加減が晩秋というか初冬で、その美しさが嬉しい。

 その光に誘われてというわけではないですが、10月は映画を二本観ました。

 韓国映画の『1987』とアメリカ映画の『LBJ』。 
 どっちも政治映画ですね。今気が付いたけど。

 


 『LBJ』については、別ブログで触れるつもりですが、主演男優さんがあまりにLBJの話し方をそっくり再現しているのに、驚きました、はい。

 『1987』には、ガーンとショックを受けて、『沸点 ソウル・オン・ザ・ストリート』を読みました。
 一人ひとりが、その人がやれる限りのことを、精一杯自分がいる場所でやること。
 それだけでも、大きな抵抗になる。
 ・・・と感じた、韓国の民主化運動。
 韓国から学ぶべきことがたくさんある!と感じます。
 ちょっぴり(この間から始めた)韓国語再学習に力が入るこの頃。

 

沸点 ソウル・オン・ザ・ストリート

沸点 ソウル・オン・ザ・ストリート

 
 本といえば、出版社つながりで、いきな『奴らを通すな!』を読みました。
 ヘイト・スピーチにカウンターをかける元ホスト右翼の人が書いた本で、なかなか興味深かった。
 右翼の世界ってこうなっているのか〜という驚きもあり。
 なぜ、すぐに実力行使に行こうとするのか、やはりいくつか理解できないところもありましたが、著者の真摯な思いは受け取ったつもり。


奴らを通すな!

奴らを通すな!

 で、表題ですが、最近、ちょっとイタリア語を学び必要が出てきて、NHKラジオ講座を聞き始めたのですが、このテキストを購入するのが一苦労なのであります。

 今回も11月号を求めて、何軒の書店を回ったことか。
 英語の講座のテキストは山ほど積んであるのに、イタリア語のものはない。
 テレビの「旅するイタリア語」はあっても、ラジオのがない。
 ジュンク堂にもなくて、さらに丸善でやっと入手。
 定期購読すればいいことなのでしょうが、NHKの語学テキスト一冊を買うのに、この大都会に住んでいながらこんなに苦労するとは、これ如何に。

 そういえば、この夏に堀田善衛にはまりかけて(『若き日の詩人たちの肖像』を再読したのがきっかけ)、もう少し読んでみようかと本屋に出かけても、堀田善衛の文庫本など影も形もなく、よんどころなく図書館で借りて読んでたのですが(まあ、買わなくてもいいんだけど)、それと同じような不充足感をテキスト求めて三千里しているときに感じましたねえ。

 もっとも、本日ジュンク堂に行ったら、生誕100年を記念して『堀田善衛を読む』が集英社新書から出たからか、結構ずらりと文庫本が棚に揃っていて、ちょっと感激しましたが。
 思わず、読みたかった『めぐりあいし人びと』を買っちゃいました。
 で、今、少し読み始めたところです。
 

めぐりあいし人びと (集英社文庫)

めぐりあいし人びと (集英社文庫)

 『堀田善衛を読む』は発売直後に求めて読みました。
 私は堀田善衛のよい読者でもなんでもないのに、なぜか気になる作家なのであった。
 今までまともに読んだことのある彼の著作なんて、前出の『若き日の〜』を除けば、『方丈記私記』くらいなのに。
 あとは、図書館で『スペイン430日』借りて、現在ちょびちょび読んでいる程度。
 なのに、富山市にある高志の国文学館で開催されている、生誕100年記念の堀田善衛展に行ってみようかなどと思ってしまうのはなぜなのやら。

 

 はるる