今日驚いた記事

Timesを読んでいて、驚いた記事を一つご紹介します。
 http://www.timesonline.co.uk/article/0,,13509-1867434,00.html

 あのナチスドイツの親衛隊の長だったヒムラーの弟の孫娘と、ワルシャワゲツトーにかつていたユダヤ人の孫息子(イスラエル国籍、親戚は収容所で殺されている)が結婚していて、二人の間に生まれた息子に両親の背景をどう説明したらよいかヒムラーさんは悩んでいるという内容です。ちゃんと系図も載っていますので、どういう血縁関係かよく分かります。系図中にグードルンさん(My Father's Keeperに出てきた人)もしっかり載っていました。ネオナチ支持者として…。彼女はこの結婚にどういう反応をしたのか、気になるところ。

 そういう背景を持つ二人が結婚しているというのに、私はまず驚いてしまいました。世の中、本当にいろいろあるなー。昔観た映画『僕を愛した二つの国』(ユダヤ人の少年がドイツ人将校の養子になってナチスのエリート養成校で学ぶという話)が実話だったのも驚きでしたし、かつてシカゴでSSの奥さんになったユダヤ人(だんなはもちろん、彼女がユダヤ人だと知っていて、偽の書類を作成して奥さんを守った)を扱った本(題名失念)を立ち読みしてびっくりしたこともあり、まさに事実は小説よりも奇なりであります。

 この二人が結婚するとなったとき、双方の親とか反対しなかったのでしょうか?どのようにして二人が出会い、結婚に至ったかにとてもドラマを感じます。この人たちの話を読んでみたいです。 
 この記事を読んで、須賀敦子さんの『コルシア書店の仲間たち』の中に出てくるヒトラー顔のドイツ人と結婚するイタリア人女性(父親がユダヤ人)を連想してしまいました。

コルシア書店の仲間たち (文春文庫)

コルシア書店の仲間たち (文春文庫)

はるる