ますます暑い

 もう立秋を過ぎたそうですが、そんなことはお構いなく、猛暑ですね…。暑さに弱く、冷房に弱い私はもう、八方ふさがりでぐったりしています。

 この金曜日まで、フランス語の夏季集中講座(中級)というのに、通っていました。仕事の後なので、夜のコース。実は今まで、フランス語はまったく独学だったので、フランス語ですべてを説明する授業は、新鮮というか、オドロキというか、初日は目を回しましたが、翌日からは持ち直し、無事に10日間終えました。やれやれ。
 結構、楽しかったですわ。
 秋から、本講座に通おうかなあと検討中。

 その合間を縫うように、松下竜一や60年代、70年代に関する本を読み直したり、新たに読んだりしています。

 松下センセの『海を守るたたかい』を読了。

 ちくま少年図書館の一冊なので、読みやすく、分かりやすかったです。豊前環境権裁判に関して、何冊も松下さんは書いておられますが、分かりやすさではこれが(当然のことながら)一番という気がしました。

 

海を守るたたかい (ちくま少年図書館 54)

海を守るたたかい (ちくま少年図書館 54)

 昔、教科書で「四大公害」を覚えましたが、実態はよく知らなかったので、先月、シネマテークで上映された「青空どろぼう」を観に行ってきました。

http://www.aozoradorobo.jp/


 この映画は、四日市ぜんそくに関するドキュメンタリーです。

 60年代から70年代初めの、ぜんそく被害の悪化と裁判、その勝訴ということもコンパクトにまとめられていましたが、焦点は現在で、四日市ぜんそくや公害について記録を取り続け、裁判を起こした人々を支え続けた一人の男性、澤井余志郎さんが主人公でした。(それと、裁判原告の一人、ぜんそく患者で漁師の野田之一さんが準主役。)

いやあ、この公害をめぐる動きやら発言やら構造が、今の原発をめぐる構造と見事にダブるので、映画を見ながら既視感でため息が出ました。
 原発を巡る動きは、戦前の戦争をめぐるプロパガンダの構造ともそっくりだし、日本って変わらない国なのですね。
 それはつまり、私を含めた市民にも責任があるわけで、ますますため息です。

 原発についての本も継続して読んでいます。

 『原発の闇を暴く』を読み終わり、『原発はいらない』をほぼ読み、今、友人から戻ってきた『原発のウソ』を読んでいるところです。

 

原発の闇を暴く (集英社新書)

原発の闇を暴く (集英社新書)

原発はいらない (幻冬舎ルネッサンス新書 こ-3-?)

原発はいらない (幻冬舎ルネッサンス新書 こ-3-?)

原発のウソ (扶桑社新書)

原発のウソ (扶桑社新書)

 しかし、こういう本ばかり読んでいると、小説が読みたくなります。
 
 というわけで、古本屋で佐伯一麦さんの『ノルゲ』を買ったのですが、読めるのか…?結構、分厚い(^_^;)。

 

ノルゲ Norge

ノルゲ Norge

 この題名を見たとき、一瞬、韓国語のノリゲ(노리개)とごっちゃになって、え?韓国の話?と手に取ったら、ノルウェーの話でした。

 Japanが、その国の人間から「日本」と呼ばれているように、Norwayはその国の人間からは「ノルゲ」Norgeと呼ばれているということを初めて知りました。

 そういえば、フィンランドも、自国語では「スオミ」だったものね。
 じゃあ、デンマークは?スウェーデンは?

 ともあれ、明日から私はしばらく出かけております。

 ドイツに住んでいる友人が、こっちは寒い、体感温度は15度以下、私は冷えてしまって腹巻してるよとメールしてきて、猛暑でうだっている私は、いささか羨ましいです。

 日本で猛暑に耐えているご同輩、共に耐え抜きましょう。

 はるる