台湾神社
このところ、漢文を睨む傍ら(おおっ、漢字だらけだ!)在日コリアン関連および日本の植民地政策に関する本も(必要あって)せっせと読んでおります。
頭がくたびれているので、とてもあれこれの本について言及する気力がないのですが、今日、目を通していて、おーっと思った本の中の情報を一つ。
それは、『生活の中の植民地主義』という本の中に収録されている駒込武氏の「植民地における神社参拝」に書いてあったことで、台湾神社を始めとする台湾に作られた数多くの神社が祀っていたのは、北白川宮能久(よしひさ)という皇族だという情報でした。
朝鮮に作られた神社の祭神が天照大神や明治天皇が多かったので、台湾もてっきりそうだと思っていたら、殆どの神社の祭神が北白川宮!
と、いうわけでこれが本日の「目からウロコ」でした。
何故に北白川宮が台湾では祀られたかというと、この皇族は「日本が台湾を領有した時に近衛師団団長として台湾に渡り、台湾で病没した」人、要するに日本の占領に対して武力で抵抗した抗日ゲリラを鎮圧した「台湾の人々を日本に屈服させた象徴」だから、だそうです。
うーむ、私は北白川宮能久という人物の存在自体、知りませんでした…。
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考えてみると、同じ日本の旧植民地なのに、私は台湾に対しては冷淡で、さほど関心を持っていないんですよね。いくらかは台湾についての本も読んではいますが、はっきり言って、おざなり。いかんなあ。
ただいまの私は、ちょっと反省モードに入っております。
ところで、この本に同時収録されている水野直樹氏の「朝鮮人の名前と植民地支配」を読んでいて、有名な「創氏改名」以前、朝鮮総督府は朝鮮の人々に日本風の名前を名乗らないように、日本人風姓名を禁止していたと言う指摘を読みまして、これまた、おーっでありました。
こういう前史を知った上で「創氏改名」の意味を考えるのと知らないで考えるのとでは、やはり違ってきますよね。「創氏改名」一つとっても、まだまだ解明されなければならないことが、たくさんあるわけですね。いやはや。
それにしても、「創氏改名」研究に先鞭をつけられ、立派な業績を残された金英達氏(在日の方)が、殺害されてこの世を去られようとは。もう何年も経つのに、創氏改名のことを考えると、つい金英達氏の非業の死を思ってしまいます。
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これは共著。
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はるる