ワーキングプア

 NHKスペシャルの『ワーキングプアⅡ 努力すれば抜け出せますか』を視聴。胸が痛くなりました。
 
 どん底に向けてひたすら労働に対する報酬を引き下げ競争している今の経済、なんか変。人間に対する、また労働に対する尊敬というものが全く感じられない。人を機械の部品のように扱っていて、気味が悪い。

 それと、現在の政府のワーキングプア対策はおかしい。番組を見る限り、自助努力とか自己責任とか言いつつ、実質は国民を放り出しているだけ。
 努力を要求するなら、努力できるように、また努力したら報われるように制度、環境を整えるべきでは??そこは政府がすべき仕事と思うのですが。

 「自助努力が足りないといわれても、もうこれ以上頑張れない」という主旨のことをおっしゃって涙ぐんでおられた二児の母親の方が忘れられません。

 貧しい者、弱い者にとことんしわ寄せがいくというのか、今月初めに観たNHKスペシャル『もう医者にかかれない〜ゆきづまる国民健康保険〜』も、ワーキングプア層が国保のお金を払えなくて保険証をもらえず、結果、病気が悪化しても医者にかかれないという実態をルポしており、健康保険制度の仕組みを抜本的に見直さないと、大変なことになると感じさせられました。
 保険制度を一本化するか、もしくは医療に特化した生活保護的制度を作るという提言が番組中に言われていましたが、どちらかを早急に実現して欲しいとつくづく思いました。まず、医療に特化した制度を作り時間を稼いで、その間に一本化を進めるといいのではないかと政治素人は簡単に考えるんですが、そういうわけにはいかんのでしょうか?
 教育基本法をいじる前にしなければならないことがあるのでは、安部さん。
 
 それにしても、このまま、あれよあれよという間に基本法を改悪され、憲法9条も変えられてしまうのでしょうか。
 どうやって、この動きに抵抗すればいいのか。
 署名活動などではどうしようもない。すごい無力さを感じています。(ネット署名したけどさ。)
 みんなが仕事を放り出してでも反対デモをして100万とか参加者があれば阻止できるのかな…。

「少数派の抵抗運動は、これからの多数派になる視点を象徴的に先取りする。いのちや生活において頂点同調主義ほど無力なものはない」(久野収

 
 『ワーキングプアⅡ』を観終わった後から読み始めた『もうひとつの日本は可能だ』に書かれていた、久野収氏の言葉です。

もうひとつの日本は可能だ

もうひとつの日本は可能だ

 おまけ:
 友人から送られてきた、「100人の村」のムービー。日本国内と世界と。複雑。
 http://www.oasisjapan.org/100nin.html

 はるる