「アメリカ」とは何?

 最初、コメント欄に書き込んでいたのですが、長くなってしまったし、えーいエントリとしてしまえ!というわけで、こちらに移しました。

 なので、下にお示しするのがコメント欄に書いていたものです。


 Emmausさん質問ありがとうございました。そして、karposさんとEmmausさんそれぞれの考えと、shohojiさん(本当におひさしぶりです。お元気でしたか?)のコメントをとても興味深く読みました。

 「アメリカ」と言っても人によって込めている意味合いは微妙に違うわけで、同一単語を使用しているということで分かったような口を利いてはイカンと、議論のイロハを噛みしめた私であります。

 さて、私がアメリカの奥深さといったのは、

  • RFKはアメリカ合衆国という、こういう風でありたいという理想に向かって建設された特異な歴史を背負った人工的国家という土壌から生まれた政治家ではないかと思うから。

 RFKはよく現実主義的理想主義者みたいな言い方をされますが、彼の理想は、アメリカ合衆国が建国のときから掲げていた理想につながっている気がしていて、この人はアメリカという国家からでないと生まれてこなかったのではないか?と勝手に思っているわけです。
 はっきりと今、理想の内容を示せないのは、手元に本がなくおぼろな記憶で書くのはよくないと思うからで、この点については、また後日書きたいと思います。

  • アメリカは民主主義が頭のレベルではなく、体のレベルで染み付いている国、草の根にまで民主主義の考え方のなにがしかが染みとおっていて、人びとが自分たちで物事を変えるのだ!と動く国で、RFKの選挙運動などを見ていると、そのアメリカの民主主義の底力を感じるから。

 RFKが出馬するかどうかものすごく迷っていた時、市民運動側から反ベトナム戦争の立場の大統領候補としてケネディを!と指名して出馬させようと強く働きかけるとか(まあ、これは日本でもやっているでしょうが)、ひとたび彼が出馬したら、ヒスパニック系の間では、自分たちが投票して勝たせたいのはこの人だからと組織票を作り出していくところとか(日本の会社がらみとか宗教がらみとかではなく、自分たちの苦境を救えるのはこの人しかいないから、自分たちはこの人を応援するのだという自主性、積極性を感じる)、なんかこれが民主主義における政治家と民衆の本来のつながり方なのではないか?と思うのです。

 私は他の候補者の演説を聴いたことがないのでRFKが選挙演説でしょっちゅう言っている、Give me your helpとかI need your assistanceといった言い回しが、日本における「暖かいご声援を賜りますようお願い申し上げます」といった定型文に相当するものなのか、それとも彼独特の言い方なのかよく分かりません。(ご存知の方はぜひご教示をお願いします。)

 でも、彼の街頭演説などを聴いていると、自分はこういう方向を目指しているが一人ではできないから、私の主張に賛同する人は一緒にそれを実現するために、私を助けてくれ(つまり私に投票してね)といった感じで語っているように思われて、これが選挙の基本だよねーと思うわけですね。

 この辺りは、karposさんの言っていることと一脈通じると思います。健康的な民主主義というか、健全なリーダーシップというか。

ま、こういうところに、なんだかんだいってもアメリカが育んできた民主主義の奥深さが見えるかなと思い、それが「アメリカの奥深さ」という表現になったわけです。

  • RFKはアメリカという国家が体現できる「何か」を象徴しかかっていて、それが今でも多くのアメリカ人が彼の死をアメリカの歴史の転換点と捉え、彼の死をアメリカの 希望の死とみなしているように見えるから。「象徴しかかっていた」と書いたのは、彼も成長途上で完全にそれを具現しきれないで逝ってしまったという気がするからです。

 その「何か」を上手く言語化できないなあと思っていたところだったので、Emmausさんが書かれていた「自己受容」の話は非常に興味深かったです。なるほどねー。

 とりあえずこのことについては、もっと時間をかけて結論を出したいです。

 
 というのが、コメント欄に書いていたこと。
 


 はるるのアメリカ理解はまだまだだな、と笑うボビー。
 ふふふ、そのうち見てなさい(って何を?)


 shohojiさんがご紹介くださったマイク・グラベル候補の話、とても興味をそそられました。
 こんな候補がいたなんて、全然知りませんでした。ヒラリーやオバマばかり取り上げるTIMEだけ読んでいてはダメですね。
 
 私がアメリカ人だったら、いきなりヒラリーからグラベルに鞍替えしてるなあ。
 彼に献金だってしますよん。レースに最後まで残って欲しいもの。

 http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2007/05/post_9dcc.html

 こういう人を出せる社会なんですね、アメリカって。
 日本にこの度量があるか?

 
 我関せずで、ボビーは選挙活動に勤しんでおります。
 実はボビー、グラベル支持か?
 なんだか気が合いそう。(←ご当人たちを知りもせずに勝手なことを言う。)

 はるる