結局観ている『オーメン2』

 というわけで、ただでDVDが借りられる間に観てしまえ!と、いきなり『オーメン2 ダミアン』を借りて観てしまいました…(何やってんだか)


 


 製作25周年記念とかで、特典として製作者のバーンハードの音声解説がついてまして、結構面白かったです。

 
 『オーメン2』は高校生のとき、一度観ました。夜中のTV放映で観たせいか、ものすごく怖かった記憶だけが鮮明に残っていたのですが、今回見直してみて、自分はおばさんになったことを確認してしまった。怖くない・・・。ホラー映画というより、青春映画として観てしまったぜ。

 さすがに、貨物列車のシーンは怖くて直視できなかったですが、あれは役者の演技力のせいだと思う。
 ダミアンに殺されることをものすごく恐れて怯えきっている様子が上手くて、だからその人が大きな十字架を握り締めて警戒していたのに、その努力も空しく殺されてしまうシーンがぞわぞわ来たのではないかと。

 バーンハードさんの解説でも、この映画の力は、昨今のホラー映画みたいにハデに血を流したりして視覚的な刺激で怖がらせる点にあるのではなく、一人ひとりの役者の演技の上手さにあるのだと指摘してましたが、まさにその通りだなあと思いました。


 ダミアン役のジョナサン・スコット・テイラー(JST)君については、バーンハードさんが解説で何度も誉めてました。
 この年頃で演技力の高い子役というのは稀なので、ダミアン役を見つけるのは難航したのだと言ってから、私たちはラッキーだった、彼のような才能に出会えたからと最初の方で言っていたし。
 その後も、生意気な子役はいやだけどという話の後で、JSTは本当にいい子だった(と字幕ではなってましたが、JST was really great と言っていた)とつけ加えていて、きっとこの子は性格のいい礼儀正しい子役だったのであろうと想像。

 途中降板のM・ホッジス監督への30年近くたっても消えぬ怒りと憤懣の発言とは対照的で、興味深かった。(なので、こクレジットではの映画の監督はバトンタッチしたドン・テイラーになってる。)


 確かにあらためて観ると、この子けっこう演技上手いよなーと感心しましたよ。

 悪魔として自覚する前と後とで顔つきがちゃんと違うのがまず偉い・・・気がする。
 
 こんな普通の子だったのに(↓)

 


 こんな風になっちゃって

 


 最後はこうですよ。


 


 これ(↑)、自分の僕である女性を焼き殺しているシーンですが、この時チラッと笑うんですよ、それが、怖い!
 そして、この子上手いなあと思った。通俗的な悪魔像をちゃんと演じている。


 彼がチラッと笑うシーンが観たい方(そんな暇な人はおられませんでしょうが)はこれをどうぞ。 (JSTは、上の写真ではさしてきれいとも感じられませんが、映像として動いていると凄みのあるきれいな少年になっている点が役者やなあと思う。)


 

 
 このシーンでバーンハード氏が(字幕では)「すばらしい少年だったよ」(英語ではJSTは本当にいい仕事をしたよ」)とまたもやJSTに賛辞を捧げてましたが、うん、分かります、その気持ち。

 マークを殺すところも、上手いなあと感心したし。

 涙浮かべて必死でマークを説得するところとか、なかなか真に迫っててよろしかったです。
 マーク役の子も上手だったし。
 なるほど、たとえ第一作めからすれば落ちるB級映画だとしても、根強い人気があるこの映画の力は、各役者の演技力にある。(それと、たぶんJSTのきれいな顔のおかげでしょう。)


 


 というところで、長くなったので、続きは次に。(まだ続くのか!)

はるる