フロスト×ニクソン
連休最後の日に、これを逃したらもう観られないと「フロスト×ニクソン」を観るために映画館に駆けつけました。
1977年に行われた、有名なニクソンへのインタビューを映画化したものですが、非常に面白かったです。
殴り合ったりするのを観るのは嫌いですが、こういう言葉によるバトルを観るのは好きなので、私的には、近年観た映画の中でかなり上位にランクされる映画となりました。無理しても観に行ってよかった。
アメリカの予告編が見られる。
こちらは日本の予告編。作り方が違うのが面白い。
フロストからニクソンへのインタビューは、まさに言葉によるボクシング。
4日間のインタビューのうち、3日間はやられっ放しのフロスト。いつ大逆転になるのかと、文字通り手に汗握って食い入るように画面を見つめてました。
もう、観ている途中から、私は完全にフロスト応援団になっていて、「がんばれディヴィッド、行け!もっと突っ込んでそこを聞くんだ、ニクソンの話をさえぎれっ」と心の中で叫んでました^^;。
私はニクソンが「大統領が行えば、その行為は不法行為でなくなる」と言ったというのは知っていましたが、このインタビューで言われたとは知らなかったので、その場面で、おお〜っ!という感動がありましたよ。
ニクソンを単なる悪役として描かず、彼のすさまじい孤独や劣等感、あるいは彼には何か心に空洞があって、それを権力の座に上り詰めることやお金を得ることなどによって埋めようとしてるのだということが伝わってくる脚本になっている点も、好きな部分です。
ニクソン役のフランク・ランジェラも名演で、ニクソンの人間性がそくそくと伝わってきました。
フロスト訳のマイケル・シーンも本当にうまい役者さんで、ほとほと感心しました。
下は、フロスト当人によるインタビューについての本(らしい)。
ちょっと読んでみたい。翻訳が出ないかしら。
Frost/Nixon: One Journalist, One President, One Confession
- 作者: David Frost
- 出版社/メーカー: Pan Books
- 発売日: 2008/11/01
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映画の脚本を書いたピーター・モーガンが読んだという、フロストの自伝。
- 作者: David Frost
- 出版社/メーカー: HarperCollins
- 発売日: 1995/08/01
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映画版ではない、実際のインタビューはDVDで見ることができるようですね。
日本語字幕はつかない輸入盤だけど。
これがそうかな、と思います。
- 出版社/メーカー: Liberation Entertainment
- メディア: DVD
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今は、便利な時代でYou Tubeでも本物のインタビュー映像を目にすることができます。
まさに、ニクソンが問題の発言 "When the president does it, that means that it is not illegal"を言った瞬間の映像。
ピンポイント的にインタビューを観られるのがこちら。
はるる