エンロン

 今更、ではありますが、映画『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』をDVDにて視聴しました。

 

 『キャピタリズム』を観た後で、このドキュメンタリーを観たため、強い既視感に襲われました。

 サブプライムローンやら何やらの金融危機リーマンショックとは、畢竟、金融業界のエンロン化だったのだなあ…。


 観終わって、感じたことは、「公共」とは何かということ。

 カリフォルニアの電力危機騒ぎのとき、私はアメリカに住んでいて、ちょうど知事ディヴィス氏のリコール選挙の最中にサンフランシスコに旅行に行きました。(で、シュワルツネッガーのテレビ広告を眺めてました。)

 何故、電力不足が起こっているのか、どうも今ひとつ訳が分らないと思っていたら、うーむ、裏はエンロンの仕業であったか。
 しかも、エンロンとしっかり癒着しているブッシュは、間接的にエンロンを応援しているし…。本当にこの人、ろくでもないですね。

 そして、規制緩和のために送りこまれたターミネーター知事。いいのか、これで。

 カリフォルニアで山火事が起こって、送電線の下が燃えている映像を観ながら、エンロンのトレーダーたちが喜んで「Burn, baby, burn」(燃えちまえ)と叫んでいる録音の音声を聞いていると、気分が悪くなってきました。
 彼らが喜んでいるのは、これで更に電力価格がつりあがるからですが、電力を使う人々のことをこれっぽっちも考えていないその姿に、ぞっとします。

 公共性の高いことを、私企業が好き勝手できるような仕組みにしたら、絶対あきまへんと改めて、心に刻みました。

 モラルなきビジネスくらい恐ろしいものはない。


 今も、公共のものであるはずの水が、世界各地で企業によって買い占められたりして、何やら変なことになっていっているような…。

 

ウォーター・ビジネス (岩波新書)

ウォーター・ビジネス (岩波新書)

 

「水」戦争の世紀 (集英社新書)

「水」戦争の世紀 (集英社新書)

 積読状態で、ちゃんと読んでいない本たち。読まねば。


http://video.google.com/videoplay?docid=-4655866456013941112#

 上のドキュメンタリーを観て勉強しよう。
 
 

 このドキュメンタリー映画『FLOW』は、日本で公開されていないのかな?

 http://www.flowthefilm.com/

 http://documentaryfilms.suite101.com/article.cfm/desperate_for_water_irena_salinas_movie_flow


 ところで、エンロン内部告発者、副社長だったシェロン・ワトキンス(映画の中でもインタビューに答えてます)の本は、翻訳(『エンロン内部告発者』)が出ているので、図書館で探していつか読んでみようかしら。

 

エンロン 内部告発者

エンロン 内部告発者

 

 

The Smartest Guys in the Room: The Amazing Rise and Scandalous Fall of Enron

The Smartest Guys in the Room: The Amazing Rise and Scandalous Fall of Enron

 こちらも翻訳されたらよかったのになー。


 こうなれば、『ザ・コーポレーション』も観る(読む)べき?

 

(DVD選書) ザ・コーポレーション (DVD付) (アップリンクDVD選書)

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ザ・コーポレーション [DVD]

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 はるる