ひとたび日本の地を踏めば

 無事に帰国いたしました。

 名古屋は・・・暑いです。9月も中旬になるのに、平気で最高気温が35度を超えるというのは、いかがなものか。というも愚かなりですが。

 完全に暑さに負け、私の体調はよろしくないのですが、明日は神戸に行かないといけないし、水曜日にはソウルへと旅立たねばなりません。仕事で行くのですが。

 ところでワタクシ、帰国前には、一歩日本を出たら我が愛しの日本語は頼りにならない、日本の外では英語だけが頼りだ!という心境に至り、自らの英語力を上達させるために帰国後の読書は洋書中心だ!と考えていたのです。

 が、日本の地を踏んだ途端、日本語が恋しくなって、文庫本のちくま日本文学全集幸田文の巻を購入して読むわ、島村菜津の新刊『エクソシスト急募』を読むわ、シモーヌ・ヴェイユの『カイエ』を読み始めるわで、何やっているのだか。


 

幸田文  (ちくま日本文学 5)

幸田文 (ちくま日本文学 5)


 

エクソシスト急募 (メディアファクトリー新書)

エクソシスト急募 (メディアファクトリー新書)

 これは、イタリアの現在のカトリック教会の状況が分かって興味深かった本なのですが、この表紙どうにかならないでしょうか。

 

カイエ〈4〉

カイエ〈4〉

 
 『カイエ』は、一巻からではなく、キリスト教に関連する内容が豊富な第四巻から読んでます。
  
 ただ、英語が頼りというのはさすがに骨身に沁みた部分もあったようで、マーク・ピーターセンの『日本人が誤解する英語』も読みました。

 

日本人が誤解する英語 (光文社知恵の森文庫)

日本人が誤解する英語 (光文社知恵の森文庫)

 そして、今まで私が間違って使っていた英語表現に気が付き、愕然といたしました。

 只今、慌てて昔に読んでそのままにしていた、ピーターセン先生の他のご著書を読み返して、目から鱗をボロボロと落としているところです。

 

日本人の英語 (岩波新書)

日本人の英語 (岩波新書)

 

続・日本人の英語 (岩波新書)

続・日本人の英語 (岩波新書)

 前置詞や冠詞の説明など読んでいると、自分にはこの言語を習得することはできないのではないかという絶望的な気分に襲われたりもしますが(日本語と根本的に発想が違うので)、日本の地を離れたが最後、私の母語なる日本語は全然役に立たないのですから、もう四の五の言っておられません。

 習得するよう努力あるのみです。道は遠いけど、まあ千里の道も最初の一歩から始めなければいけないわけではなく、もう何キロ(何10キロ)かは歩いているわけですし、少しでも前に進むようにこれからも頑張りましょ。

 あ、フランス語もやっていますよ!

 洋書を読むという誓いは、Twisted Crossという本を読み始めたことで、とりあえず果たされている、かな。

 専門書ですが、この本の英語は読みやすくて嬉しい。

 ナチス時代のドイツキリスト教徒(Deutsche Christen)を名乗ったプロテスタントの運動体に関する本です。人種を中心に据えた時、キリスト教はこう歪むのかという感じですが、まだ2章までしか読んでいません。

 

Twisted Cross: The German Christian Movement in the Third Reich

Twisted Cross: The German Christian Movement in the Third Reich

 表紙の絵が衝撃的。

 はるる