やばい
『ルポ 改憲潮流』、ほぼ読み終えました。気になる章から読んでいるので、真ん中の第三章だけまだ途中です。
- 作者: 斎藤貴男
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/05/19
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…そう、遅いんですよね、私はいつも。
政治に対してぼんやりしていて、もう下手すると流れは止められないかもというところにきて、やっと、はっ!となって焦る。馬鹿だなあ。(;_:)
これらを観たり読んだりして、やっとなぜ日本政府が改憲しなければならないのか、分りましたね。つまり、政府の理屈、目指していることについて、自分なりの理解に到達しました。
米軍と一体化するなら、そりゃあ憲法9条いじらないといけませんわね。
日本政府も政府として、懸命に防衛や国の舵取りを考えているのだなということは、これらの番組などから分りましたけど、しかし、それは私が望む方向と違うので、問題なんだなあ…。しかも、防衛問題に超監視社会、言論の自由侵害などのおまけがついてくるとなると…。
素朴な疑問として、いくら選挙で私たちは政治を任されていますからといって、こういう大事なことを国民の意向を無視する形で決めていいのでしょうか?私はそこまで政治家の皆様に託した覚えはないのですが。こういう大切なことはきちんと私たちに説明してこちらの意見を聞いて時間をかけて決定して欲しいです。これでは、江戸時代のお上と同じになってしまいますがな。民主主義ってこういうものですか?(政治オンチなんで、すみませんね。)
それにしても、「不安定の弧」の全域をカバーするアメリカ陸軍第一軍団司令部がなんでアメリカとは別の国家であるはずの日本の座間に移動できるのか、私にはどーも納得がいきません。
いや、もう「愛国戦隊」に笑っている場合ではないですわ…。
『ルポ 改憲潮流』から
ある与党関係者が嘯(うそぶ)いたものである。
「すでに世論教育は済んでいる。憲法改正の何が悪い、車のモデルチェンジと一緒じゃないか、という雰囲気ができあがりました。国会も数の上で何も問題がない。後はできるだけ多くの民間団体を連れ込むシナリオです。(後略)」(44頁)
(浦部法穂・名古屋大学教授の目に映った国会議員たち)
「憲法というのは権力を縛るものなのだという発想をまったく持ち合わせていない議員が少なくない現実に、唖然としました。考え方の以前に、知識そのものがない。憲法の本質を何もわかっていないです。国会議員は国民に託されて権力を行使しているのだという意識がまるで感じられない。自分たちが国民を支配するのだという発想しかないように思われてなりません。(中略)彼らは変な自信を持ってしまっている。実際、特にここ数年、法律を作る時でも、憲法違反かどうかなど、まるで顧みられていない。要するに、憲法も法律も何もわかっていない連中が、やりたい放題にやっている。そんな時代に入ってしまったということです。」(52頁)
〈私は無節操ぶりが恥ずかしい。米国は軍産複合体国家であり、軍に結びついた石油、航空機、情報通信、自動車などの産業が政治と経済の中枢を占めている。(中略)その軍需産業と頻繁に交流している企業や、米国を巨大市場としている大企業のトップは、米国と利害が一致している。彼らの改憲は、自分たちの商売に利するのが目的だ。〉『西日本新聞』三月六日付長官一面「いま、この時代に」。注:品川正治・元経済同友会副代表幹事の言葉。(102頁)
財界の主唱する二十一世紀の日本の理想像は、あくまでもアメリカの世界戦略の一部を担いつつ、その範囲内で経済的利潤の極大化を図り得る経済大国。すなわちアメリカの衛星国でありながら、自らも小さな(プチ)”帝国”でありたい、”衛星プチ帝国”だ。(124頁)
『防衛白書』(平成17年度版)漫画バージョンが若者たちの評判を集めていると聞き、取り寄せてみて愕然とさせられた。(引用者注:萌え系の美少女とクマのやりとりの例)
(クマ)「え?沖縄?何を当たり前な…そりゃ、日本は平和国家デスからアメリカの基地があるのはよくないことでショ。」(美少女)「ちょっと待てや!!」
ボギャアアア!クマの顔面に美少女のアッパーカット炸裂!!
(クマ)「ギ…」
(美少女)「沖縄はね、地理上すごく重要な場所なんだよ。だから米軍の存在が必要なの!!」(220頁)
う〜ん、この美少女、もろ日本政府(防衛庁)の本音言ってますな。なるほど、そーゆーことなのね。(ところで、この『防衛白書』読んでみたいです。)
経済大国であり続けたいという気持ちはよく分るし、日本はもう大国なんだから大国らしくしたいという思いも理解できますし(昔、私もそういうことを言ってましたんで)、日本の防衛を真剣にどう考えるのかという複雑な問題が横たわっているので、現在の日本の防衛戦略を無下に否定しようとは思わないですが、う〜ん、しかし、これは私が望む祖国の姿ではないです。
キリストに従って生きるなら、この方向はやばい。そうひしひしと感じていますが、どういう風にこの動きに抵抗したらいいのか?そして、どう代案を出すのか?
しかしうかうかしていると『茶色の朝』になっちゃったりして。(>_<)
- 作者: フランクパヴロフ,ヴィンセントギャロ,藤本一勇,高橋哲哉
- 出版社/メーカー: 大月書店
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