右からの自民党草案反対論

 ウェブ上の「マガジン9条」が好きでよく読むのですが、鈴木邦男さんが以下のように語っていました。

 http://magazine9.jp/kunio/130515/

北海道新聞」(5月3日)は、改憲派小林よしのりさんを大きく取り上げていた。自民の憲法草案はダメだと言う。
(中略)


  <小林さんは自民党改憲草案を「おかしな所だらけ」と批判する。「9条改正を言うならまず、イラクの戦争を総括しなければならない。日本は米国の大義なき侵略戦争に加担した。それを総括しないまま改正するのは危ない。徹底的に防がなければ>


 ここまで言う。そして、「日本が極右化している」と嘆く。小林さんは『戦争論』を書き、愛国心や右傾化を煽ったと思われていた。ところが、


 <そもそも首相の「愛国心」が疑わしい。「真の保守」を自負する小林さんにはそう見える。環太平洋連携協定(TPP)参加も「日本の産業構造や文化を崩壊させるもの。靖国参拝などナショナリズムを隠れみのにして、国柄や伝統を破壊している」と指摘する>


(中略)


 「北海道新聞」では、小林よしのりさんと僕の二人が並んで写真に出ている。(中略)

 自民党改憲草案について、こう言った。


 「草案では個人の権利や自由が束縛される。自由のない自主憲法ならば、自由のある押しつけ憲法の方がいい」


 僕も思い切って言った。僕らは「自主憲法」を作るべきだと40年前から言ってきたが、今、一時の勢いで改憲したら、とんでもないことになる。だから敢えて言っている。「北海道新聞」にはこう書かれている。


 <「右翼」の枠にとらわれない言動に「変節漢」「裏切り者」の中傷も飛ぶ。そんな「物言えぬ空気」は憲法論議にも通じるという。「昔は非武装中立とか理想を語る人もいたけど、今は中国や北朝鮮の脅威を持ち出されて『バカか』で終わり。だから護憲論者も議論を避け『平和憲法に指一本触れるな』と唱えるだけになっている」>


 硬直した。護憲・改憲論議ではダメだと思ったのだ。


 安陪さんがナショナリストのふりをして、実はアメリカへの追随が凄く、真の保守派ではないという指摘を、G・マコーマック教授も『属国』でずばり、書いてらっしゃいましたが、本物の保守派(というか右派というか)から見れば、やはりその辺りのウソが見えるのですねえ。
 色々と考えが相いれないなあと常々感じていた小林氏ですが、この点については、素晴らしい!

 そして、(前から結構ファンだった―今、白状しますけど―)鈴木邦男さんの

「草案では個人の権利や自由が束縛される。自由のない自主憲法ならば、自由のある押しつけ憲法の方がいい」

 という発言に拍手です。
 

 今回のマガジン9条の内容は憲法に関して充実しているので、お勧めします。
 
 雨宮処凛さんの記事もいいですし、「全日本おばちゃん党」の「代表代行」を務めておられる谷口真由美さんへのインタビュー(特に第二回目)も非常にいい!


 http://magazine9.jp/karin/130515/ (雨宮さんの記事)

 http://www.magazine9.jp/interv/taniguchi/index2.php  (谷口さんへのインタビュー)



  ただいま、『泥沼はどこだ 言葉を疑い、言葉で闘う』を読書中。

泥沼はどこだ―言葉を疑い、言葉でたたかう

泥沼はどこだ―言葉を疑い、言葉でたたかう


 脱原発デモも規制されるかも知れない未来につながる96条改悪を、まずどうしても阻止せねば。

 憲法草案のひどさは衝撃的な上に、選挙公約に原発再稼働を堂々と入れる自民党に恐怖すら感じる今日この頃です。

 経済も大事ですが、トヨタ栄えて国滅ぶってなことになっては一大事だと思いますし、政治音痴、経済音痴おばさんの私も、無知のままだとヤバイ!という危機感のもと、あれこれ勉強中であります。 
 

 はるる