ハリストス復活!

 昨夜から今朝にかけて、ハリストス正教会(オーソドックス教会)の復活祭のミサ(と、正教会でもいうのかな?)に参列してまいりました。

 なにせ、夜11時から始まって、終わったら夜中の3時過ぎ。
 その間、ずっと立っていました。聖堂内に椅子はないのです。
 というわけで、へろへろになって一緒に行ったカトリックの仲間と共に4時過ぎに帰宅いたしました。

 最長2時間くらいで復活祭のミサが終わるカトリックでよかった、なぞと信仰薄き異端のカトリックの徒は罰当たりなことを思ったりして。


 とにかく、ア・カペラでひたすら4時間歌い続けるのも凄かったし、何度も何度も同じことをくり返すのも驚きだったし、で同じキリスト教でもこんな風に違うんだ!と、とっても新鮮な体験でした。
 
 典礼の違いは本当に大きいですね。


 いろんなところで繰り返されるイエスの復活を讃える聖歌はよかったなあ。

 「ハリストスは死から復活した、死をもって死を滅ぼし、墓にある者に命を与えた」みたいな歌詞だったのですが、テンポが速くて歌っていて喜びが湧いてくるような聖歌でした。
 こういう歌をカトリックでも歌いたい。


 前半の二時間くらいは、要するに復活を讃えるお祈りをしているだけ(だったと後で知った)なので、復活に関連する聖歌を延々と歌い、司祭が出てきて「ハリストス復活!」と言うと、信者が「実に復活!」と応答するという、ひたすらこの繰り返し。(この応答も新鮮でした。カトリックだと、「主のご復活おめでとうございます」だから。)

 興味深かったのは、出席者の半分は東欧系の金髪美人の方々だったこと。
 正教会の地理的分布は東ヨーロッパと中東の一部と、彼らが移民していったアメリカ合衆国が主ですので、見事にそれを反映していました。

 教会に来る外国人が違うというのが、当たり前ですけど、ほおほおと面白かった。

 で、「ハリストス復活!」「実に復活!」の応答のところは、そうした外国人信者に配慮して、集っている人々の言語でも次々と言うのですが、これがまた地理的分布に呼応しているので、普通カトリック教会では耳にしない言語で面白かったです!

 つまり、日本語の次は、ギリシア語、ロシア語、ルーマニア語グルジア語、英語、ブルガリア語、アルバニア語、アラビア語(かな、中東の言語で、これだけ凄く違ってました)でした。

 教会の人に伺ったらば、今正教会に来る外国人で一番多いのはルーマニア人だそうです。
 そんなに日本にルーマニア人が来ているとは知らなかった。

 いやあ、カトリックからは見えない現実がありますね。


 私はカトリックなので、正教会では聖体拝領できないわけですが、拝領の仕方も全然違うので、しげしげと観察してしまいました。
 なんだかワインにパンを浸してスプーンであげているみたいでしたけど。

 
 長丁場だし、立ちっ放しで疲れるし、で信者さんたちはミサの間、結構自由に聖堂を出たり入ったりしていて、あれ、人がやけに少なくなったなあという時間帯もあったりして、これもカトリックではあり得ないので、このアバウトな感覚は悪くないなあなんて思ったりしました。

 以前、プロテスタント教会の礼拝に出て、1時間くらい説教やってるだけ(に見えた)のやり方に、儀式っぽいミサになれている者としては、え?これだけ?と驚いた記憶があるのですが、正教会のようにここまでしつこくやられると、もうそれはさっきもやったから次に行きましょうよ!と言いたくなったりして、単に私はわがままなだけのヤツでした。はい。

 
 カトリックではもう先月イースターをやり今はペンテコステ間近ですので、「ハリストス復活!」と言われると、多少の違和感はありましたが、でもイエス様の復活はいつ祝ってもうれしいものです。

 「ハリストス復活!」「実に復活!」 

 はるる