インフルエンザからの帰還

 インフルエンザで寝込み、やっと職場復帰のはるるでございます。
 いやはや、この年で39度の発熱はきつかった。

 ただ、病院で点滴で薬を入れたおかげもあるのか、3日ほどで完全に熱は下がり、感染を避けるためにという口実の下、さらに2日しぶとく家にいる間、積読本の中からから一冊、とうとう読了いたしました。

 それは、ブルース・チャトウィンの『パタゴニア』。

 

パタゴニア

パタゴニア

 
 なるほど、この本が傑作だということは、非常によく分りましたが、それをきちんと説明する能力が私にはない…。

 10年越しでいつか読まねばと思っていた本なので、読めてよかった!
 こうなると、『ソングライン』も読まねばという気になりますが、それを読めるのは、次にインフルエンザにかかった時かも(^_^;)。


 

ソングライン

ソングライン

 

 これはチャトウィンとは関係ないけれど、素敵な映像だと思ったので、以下に貼り付けます。
 一応、本つながりってことで。


 これを作った人の手間暇を考えると、気が遠くなりますわ。

 そして、全く関係ないけど、唸ったのが、この映像「アルゴリズムデモこうしん」。
 歌詞の締め括り部分が怖いでっせ。


 


 ついでにお気に入りの替え歌「東電に入ろう」もこの際、ここに。

 


 デモといえば(というのも変ですが)遂に(?)松本哉の『貧乏人の逆襲!』も読みました。


貧乏人の逆襲! (ちくま文庫)

貧乏人の逆襲! (ちくま文庫)

 

 この本を支えている精神がいい。変な理屈もなく、肩に力も入らず。

 タダで生きるという方向性は、この正月に読んだマーク・ボイル『ぼくはお金を使わずに生きることにした』と同じですが、松本さんの脱力ぶりはマークをはるかに凌いでいます。

 マークはエコロジーとか資本主義への疑念ということで、いろいろと理屈がつく。例えば、ヒッチハイクで波止場まですいすい着いてしまい、船の出発時間まで10時間くらいあり、只一人待っている客として、入れば暖房が自動的についてしまう待合室には入らないで、寒風吹きすさぶ(イギリスですよ)中、本を読みつつ頑張る際、彼は北極の氷を溶けるさまを思い浮かべて己を叱咤するのであります(私の記憶違いでなければ)。

 そういうのが、松本さんにはない(みたい)。それが、こちらにもいい感じで伝染してくる。

 

ぼくはお金を使わずに生きることにした

ぼくはお金を使わずに生きることにした

 とはいえ、マーク・ボイルさんの本もいろいろと考える材料になりましたし、この本に刺激されて、少し自分も自分の手でやれることを増やそう、技術を多少は身につけよう!と考えて、先月はじめて「みゆき袋」を手縫いで作りました。

 裁縫上手の人が見たら、嗤うようなものかもしれませんが、手作りがこんなに嬉しいものだとは、生まれて初めて身を持って経験して、ちょっぴり前向き気分です。

 『さいほうの基本』でも買って、もう少し上を目指してみようかしら。

 

 はるる