イエスの「妻」

 自分のプレゼンが終わり、ほっと一息ついて、どれ新聞でも読むかとInternational Herald Tribune を開いたら、おお、イエスが弟子たちに「私の妻は…」と言ったと書かれている4世紀のコプト語によるパピルスの断片が解読されたという大きな記事が二面全部使ってでかでかと載っているではありませんか。(そして、妻は私の弟子になるであろう、という文もあるそうな。)

 ほほうと思って読みました。研究者として、とても冷静で客観的態度を貫いている解読者カレン・L・キング教授にまず、敬意を表します。

 イエスの妻についての言及は、今の所この4世紀のコプト語パピルスの断片しかないそうで、これより古いものは、イエスの妻について一切語っていないので、これをどう評価するかは、もっといろんな分野の研究者の協力を得て、今後研究を進めていくしかない、ということのようですが。

http://www.nytimes.com/2012/09/19/us/historian-says-piece-of-papyrus-refers-to-jesus-wife.html?_r=0

 これでまた、あの癪に障る『ダ・ヴィンチ・コード』が売れるのかなあ。

 キング教授は、このパピルスが解読されたからといって、ダン・ブラウンが正しいというわけではないとはっきり釘を刺してましたけど。

はるる